心にカラダに、自然のやさしさ
ハーブと暮らす
2020.09.24
ハーブというと、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか。たとえばミントやジャスミンなどの香り高いハーブティー。お料理でいうと、肉料理に使われるローズマリーや、イタリア料理に欠かせないオレガノ、バジル、近年人気となったコリアンダー(パクチー)など…。
さまざまな形で親しまれているハーブですが、その歴史は古く、メソポタミアやエジプトといった古代文明ですでに栽培、利用されていたといいます。そしてハーブは食用だけでなく、薬用、芳香などの効果によって人々の暮らしに深く根付き、現代まで愛されてきました。
ハーブの多くは多年草で手入れも比較的簡単なため初心者でも育てやすく、またキッチンやベランダでも栽培が可能。ハーブを育てる・買ってくるをぜひ参考にしてください。今回はハーブの活用方法をご紹介しますが、もちろんハーブは買ってきてもOK。ハーブのもつ自然のチカラを暮らしに取り入れて、心地よい時間を過ごしましょう。
布に包んで温めたハーブから、いい香りがふんわり広がります。目や肌に押し当てて、疲れを癒してリラックス。心もゆるりとほぐれます。中に入れるハーブは、そのときの体調に合わせて効能で選びましょう。
甘い芳香があり、花や葉を乾燥させてお茶や薬用に。育てやすく、可憐な白い花も楽しめます。
〈効能:鎮静作用、発汗、美肌〉
育てやすく観賞用にも◎。肉料理に多く使われ、香りがよくアロマやポプリにしてリラックス効果も。
〈効能:血行促進、抗菌、美肌〉
黄色やオレンジの花を咲かせ、別名はポットマリーゴールド。皮膚や粘膜修復作用もあり化粧品にもよく使われています。
〈効能:肌の炎症を鎮める〉
お湯につけると水色、紫、ピンクと3色に変化し、目にも楽しい健康茶として親しまれています。
〈効能:肌の引き締め、眼精疲労回復、粘膜保護〉
How to Make
材料
- 体調に合わせて調合したドライハーブ
- 綿の布(25cm角程度)
- ヒモ
- ハーブを2、3日吊り下げる、もしくはざるの上など風通しのよいところに置いてドライにする。
- 綿の布を広げ、真ん中にドライハーブ(3g位)を置く。
- ハーブが入った部分を丸めるように包んで、ヒモでしばる。
- 3を水に浸し、そのあと電子レンジで温める(600Wで1分程度)。最初は熱いので慎重にポンポンと当てていき、少し冷めて適温になったらじんわりと押し当てます(火傷に注意してください)。乾いたら、もう一度濡らして温めれば、数回使用できます。
育てて収穫したラベンダーは、そのまま吊るしておくとすぐにドライになるので細かく切ってサシェに。リラックス効果があるため快眠につながるといわれます。
美しい紫の花と心地よい香りが魅力。リースにしてインテリアとして楽しんだり、ハーブティーとしても人気。
〈効能:鎮痛、鎮静、防虫〉
How to Make
材料
- ラベンダー (ドライの花の部分)10g
- 不織布や布などの袋
- ラベンダーを2、3日吊り下げたり、ざるの上など風通しのよいところに置いてドライにする。
- ドライラベンダーの花の部分だけを摘み取る。
- 袋に2を詰めて完成。袋をリボンで結んでも可愛い。香りがなくなってきたら、コットンにラベンダーの精油をたらして袋に入れればさらに長く使えます。
丈夫で育てやすく、ガーデニング初心者にもおすすめ。ベランダや室内でもすくすく育ち、キッチンで栽培すれば、その場で収穫してお料理に使ったり…。ハーブは暮らしに豊かな香りを運んでくれます。ちょっとしたコツを学んで、さっそくはじめてみませんか。
育て方
プランター等ではたくさんの種類のハーブを育てることができます。
苗よりも2号ほど大きい鉢にすると植え替えも不要で、大きく育ちやすく失敗しにくいです。ハーブの培養土としてブレンドされて販売されています。軽石とネットを鉢の底に敷き水はけをよくします。
ハーブの原産地の気候にあった育て方をするのがコツ。例えばカラッとした地中海原産のローズマリーは水はけを良くしてテラコッタ(素焼き)の鉢で育て、乾いたら水を。熱帯アジア原産のバジルは日当たりの良い場所に置き、水枯れに注意しましょう。
苗の大きさにもよりますが、土に慣れるまで、植えてから 1 ヶ月ほど切らないのがおすすめ。
葉が密集している場合、蒸れる季節にはカットして少し減らすことで、長く収穫できるようになります。
購入できるお店
農薬や肥料を使わず育てる農園。フレッシュハーブをお取り寄せできます。色とりどりのハーブブーケはギフトにもおすすめ。食品の販売もあります。
植物を毎日の美容や健康に。珍しい国産ドライハーブや「植物療法」用のハーブ製品・本に出会えるショップ。オンラインショップもあります。
※最新の営業状況につきましては、各店舗のWEBをご覧ください。INTERVIEWEE
ハーブスタイリスト山本 真衣さん
20代のときにパニック障害になったのをきっかけにハーブに出会う。そこから独学でハーブや精油について学び、主婦ならではの視点で、暮らしに取り入れやすい活用法を日々研究している。現在、雑誌やweb上でハーブ料理のレシピを提供したり、ワークショップやSNSで「ハーブのある暮らし」を提案している。
Have a Herb!:https://www.haveaherb.com/
Instagram:https://www.instagram.com/haveaherb/