日日是好日
「お茶」が教えてくれた15のしあわせ
習う事はゼロの自分を
開く、ということ

2019.04.18

美しい日本の伝統世界が心に沁みる、
多くの人の共感を得たロングセラー

世の中には「すぐわかるもの」と「すぐにはわからないもの」の二種類がある。わからないものは、長い時間をかけて少しずつわかりだし「別物」に変わっていくー。大学時代に“一生をかけられるような何かを見つけたい”と思っていたがそれが見つからないまま迎えた二十歳の春。主人公の典子は母の突然の勧めと、「一緒にやろうよ!」と誘う従姉妹の美智子とお茶を習うことになった。そのお茶の師匠はきれいなおじぎがただものではないと噂の武田のおばさん。最初は堅苦しい決まり事に戸惑い、反発しながらもいつしかお茶の魅力に惹かれる典子。季節ごとに変わる部屋のしつらえ、茶道具、花々、お茶菓子などの視覚表現をはじめ、四季の移ろい、お茶室の空気感を描く文体は瑞々しくたおやか。お点前を淡々と重ねることで、ある日ふと気づく四季の息吹や奥深いおもてなしの心、人生の教訓。静かなお茶室で繰り広げられる壮大なる精神の気づきは茶道経験者の枠を越え、きっと様々な岐路に立つ人の拠り所に。人気エッセイスト、森下典子が茶道教室に通う二十四年の日々を綴ったロングセラー。

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日日是好日
「お茶」が教えてくれた15のしあわせ

著:森下 典子
出版:新潮文庫
価格:550円(税抜)

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