スタンドバイミー瑞々しき感性と時を
懐かしむ

2020.08.20

忘れ得ぬ友情と、
あの夏の追憶

1959年の暑い夏のある日、ツリーハウスの秘密基地に集まる12歳の男子4人組は、ちょっと離れた線路沿いに少年の死体がある…という噂を聞きつけ、「町で英雄になるために」一泊の冒険の旅に出る。線路を歩いて渡る川越えや、汽車に轢かれそうになるスリルを乗り越え、薄暗い森の中を歩き回り…。歩みを進めるうちに、それぞれの性格やバックボーンはもとより、「12歳」という、微妙な年齢特有のイキがりや悩みがあぶり出される。特に主人公のゴーディ、そしてクリスがお互いの本音を吐露し、肩を借りて泣くシーンは心の奥深くに響く。「あの12歳のときのような友だちはもうできない、もう2度とは…」。この最後のフレーズが、あのころを経験してきた大人の琴線に触れ共感を呼び覚ます。50年代のファッションやクラシックカー、ポップミュージックを絡めた演出も鮮やかで印象的。公開から30年以上経つこの映画は、人々の思い出とともに記憶されている有名作品だが、アメリカでの初回上映はたったの16館だけだったとか。この夏の終わりに、主人公たちと同じあの年ごろにタイムスリップして感慨にふけってみては。

INFORMATION

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スタンドバイミー

Blu-ray&DVD発売中
Blu-ray:2,381円(税別)
DVD:1,410円(税別)
発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©1986 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

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