家族みんなで免疫力アップ #2
2021.05.27体に入ったウイルス、細菌、アレルギー物質。これらの見えない敵を排除して私たちを病気から守ってくれるのが、「免疫」という体の防御システムです。暑さや室内と外の気温差、食生活の乱れ…さまざまな要因から夏バテしやすいこれからの季節に大切な、免疫力アップ特集の#2をお届けします。
免疫力を保つために必要なのは、バランスの良い食事、睡眠、体を温かく保つこと、そして適度な運動。その中から今回は、夏には特に注意したい「睡眠」と「体を温める」のポイントをご紹介、さらに一人でもご家族でも、楽しみながら免疫力アップできる簡単マッサージもご紹介します。
最近では「温活」という言葉をよく聞きますが、体を温め、平熱を上げることで免疫力も上がります。冷たいものを食べたり冷房の効いた部屋の中に長時間いたり。体を冷やしがちな夏は、特に温めることを意識しましょう。
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- 冷房で知らないうちに内臓まで冷やしてしまうことがあります。冬はもちろん、夏にも腹巻は有効。寝冷えしやすい子どもには特におすすめ。
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- 過度な締め付けは胃腸の働きの妨げとなり、さらに血流が滞ることで冷えの原因にも。特に家にいるときはゆったりした服を選びましょう。
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- 体を冷やす冷たい飲み物は避け、20~35℃の常温水を飲むのがおすすめ。胃腸への負担が少なく、飲み続けると血液の循環が良くなります。
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- 夏はシャワーで済ませることが多くなりますが、疲れた日や、冷房で冷えた日には熱すぎないお湯に浸かりましょう。リラックス効果も期待できます。
睡眠不足は健康的な生活の最大の敵。良質な睡眠で体を休ませることができれば疲労は回復します。また十分な睡眠が取れればストレスへの耐性が高くなり、イライラすることも少なくなります。
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- 熱帯夜は熱中症の危険もあり、適温(夏は25℃くらい)を保つためには朝までエアコンつけっ放しでもOK。寝室の温度は睡眠の質を大きく変えます。
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- 人は睡眠中に大量の汗をかきます。体に湿気や熱がこもると自律神経を乱すので、パジャマには、通気性が良く肌ざわりが良いシルク素材が◎!
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- 冷水シャワーで足の血管が収縮して体の熱を逃さず、深部体温をキープして深い眠りへ。冷水とお湯を交互にかける方法でも効果があります。
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- 運動により脳内で活性酸素を除去するメラトニンの分泌が増え、深く眠れて睡眠中に体が休まります。寝る3時間くらい前までに軽い運動をしましょう。
体も心もほぐれるマッサージで血行促進&ストレスを緩和して免疫力をアップ。プロのような本格的なマッサージでなくても、痛いと感じるところをさするだけでも効果があります。一人で、夫婦で、あるいはお子さんと。癒やしのマッサージタイムをお過ごしください。
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- 二の腕は筋肉を動かすことが少なく、血流が滞りがち。マッサージで流すことですっきりします。マッサージオイルを使うとお肌しっとり。
手のひらを上にして手首をつかみ、そのまま脇に向かってさすりあげる。
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- お腹をやさしくさすることで腸の動きをよくします。特に便秘や下痢などお腹の調子が悪いときにやるのがおすすめ。セルフでもOK!
お腹に両手を重ねてのせ、おへそを中心に時計回りにやさしくさする。
両手で上から下に流すようにさするのでもOK。
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- 顔の周りの血流をアップして、目のかすみや眼精疲労を改善。耳にはツボがいっぱいなので、この方法なら全体的に刺激できます。
人差し指と中指の間に耳をはさみ、ぐるぐると回す。前向き、後ろ向きどちらでもOK!
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- 凝り固まった頭皮をほぐすことで血流をアップ。肩こりや頭痛を軽減、抜け毛予防にも効果があります。ご家族やお子さまと、お互いにやりましょう。
生え際、こめかみ、側頭部、つむじなどまんべんなく押してあげましょう。
硬くなっているところは特に重点的にほぐして。
INTERVIEWEE
工藤内科 院長
工藤 孝文さん
福岡県みやま市出身。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、自身のクリニックであるみやま市の工藤内科で地域医療に力を注いでいる。ラジオ・新聞連載・雑誌などメディア出演多数。著書は40冊以上に及び、Amazonベストセラーを多数上梓している。