家族みんなで免疫力アップ #1

2021.05.20

ウイルス、細菌、アレルギー物質。私たちは常に見えない敵に囲まれて暮らしています。それでもふだん病気にならないのは、体に入ったウイルスや細菌を排除してくれる「免疫」という体の防御システムのおかげです。44号「免疫力を上げる食生活」特集①特集②では、その防御システム=免疫力を上げる食生活のコツをご紹介しました。そして夏を前にしたいま、免疫力の低下から夏バテを招かないよう「免疫力アップ」第2弾を企画。2回に分けてお届けします。

免疫力が低下しがちな夏を前に
自分の今の状態をチェック!

#1の今回は、まず今の体調を知るため下記の免疫力チェックテストをご用意しました。さて、あなたの免疫力低下のサインはいくつあるでしょうか?さらに免疫力を上げたい方のために、免疫力アップにおすすめのアイテムもご紹介しています。気になるものがあったら、ぜひ毎日の生活に取り入れてください。

あなたの免疫力はどのくらい?免疫力チェックテスト

  • 肌荒れやニキビ、口内炎ができやすい。

    肌荒れ、ニキビ、口内炎は免疫力低下のわかりやすい合図。この3つが揃っている人は、擦り傷なども治りにくい傾向が。

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  • お腹の調子が悪く、ずっと便秘か下痢だ。

    お腹の調子が悪いのは、免疫力が低下している証拠。発酵食品や食物繊維をたっぷり摂るのを意識して改善しましょう。

    • 内側から外側から体を温める
    • 免疫力を上げる食生活
  • ちょっとのことでイライラしがち。テレワークや家にずっといる状態が続いている。

    軽い運動をすると、セロトニンが分泌されるので心の健康に良い影響があります。目安は30分の運動。暑さを避けて夜の散歩に出かけてみては。

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  • 季節の変わり目に必ず風邪をひく。しかも長引く。
    • 内側から外側から体を温める
  • 睡眠不足が続いている。

    睡眠不足が続くと、免疫力だけでなく判断力や記憶力も低下してしまいます。手遅れになる前に、なにがなんでも休んで。

    • 疲労やストレスに負けない!良質な睡眠
  • 朝起きたばかりなのに、すでにダルい。
    • 疲労やストレスに負けない!良質な睡眠
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    • 疲労やストレスに負けない!良質な睡眠
  • 少し走っただけで息切れしてしまう。

    体力の低下は、免疫力にも大きく影響します。特に最近は自粛傾向にあるため、「適度な運動」を常に心がけましょう。

  • 週に5回以上、食事を外食やコンビニで済ませている。
    • 免疫力を上げる食生活
  • 全身に倦怠感がある。

    冷房の効きすぎなどで体が冷え、免疫力が低下しているかもしれません。

    • 内側から外側から体を温める
  • タンパク質を食べる機会があまりない。
    • 免疫力を上げる食生活
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    • 免疫力を上げる食生活
  • 肩こり、頭痛、腰痛など体に痛みを感じる。

    「同じ姿勢を続けている」「運動不足」などの改善を。病気が隠れている可能性もあるので、症状が重ければ病院に行くことも検討して。

  • 夫婦や親子など家族の会話が少ない。

    雑談にはストレス解消効果があることはよく知られていますが、同時に脳のさまざまな部位が刺激され活性化する効果が。もし家族で会話が少ない場合は、コミュニケーションを見直してみましょう。

チェックの数を数えよう 免疫力テスト結果

チェックの数は何個でしたか?

  • 免疫力は十分。
    その調子でキープしましょう。
  • 少し免疫力が下がっている
    傾向があります。
  • 危険信号。
    今のうちにできるだけのケアを。
  • 今にも病気にかかりそう!
    睡眠を多めにとって。
  • 病気にかかったら重篤化しそう。
    生活を全体的に見直して。

免疫力アップ!の
おすすめアイテム

免疫力は、何か一つのことで急激に上がるものではなく、小さなことの積み重ねで上がっていくものです。これならできる!というものを一つずつ取り入れて、しっかり続けていきましょう。今回は日々の暮らしに取り入れられるグッズやフードをご紹介します。

おすすめグッズ

  • シルクのパジャマ
    人は眠っている間に約1リットルもの汗をかきます。
    通気性の悪い寝間着を着ていたら、体に湿気や熱がこもって自律神経を乱してしまいます。1日約6〜8時間もの時間を費やす睡眠にこそお金をかけましょう。特に天然素材のシルクはおすすめ。通気性も肌ざわりもよく、夏は涼しく冬温かく、一年中着られるので費用対効果も高いといえます。
  • 寝室用ベージュの
    ファブリック
    目から入る色は体に大きな影響を及ぼします。寝室のカーテンや寝具の色が赤や黄色は交感神経が優位になり入眠の妨げに。優しい色合いのベージュにすると、副交感神経が優位になり入眠がスムーズに。
  • シルクやオーガニック
    コットンの腹巻
    体温が下がると免疫力もダウンしてしまいます。夏でも冬でも腹巻でお腹を温めましょう。ただしお腹を締め付けると血行が悪くなるので、体型にあったものを選ぶのも大切です。一日中快適に過ごすため、蒸れにくく肌にもやさしいシルクやオーガニックコットンの腹巻がおすすめ。
  • アロマ
    アロマはストレス解消やリラックス効果だけではなく、自律神経を整え、ホルモンの分泌にも大きな影響を与えます。季節の変わり目で免疫力が低下しているときは、ティーツリーやユーカリがおすすめ。アロマは血液に乗って全身に運ばれるため、香りをかいだだけでも効果があるとされています。
  • 南部鉄器・
    鉄のスキレット
    鉄分が不足すると血中のヘモグロビン量が減り、脳が酸素不足でイライラしやすくなり集中力も低下。体の細胞も酸素が十分受け取れず免疫力が低下します。南部鉄器や鉄のスキレットには体に吸収されやすいヘム鉄が多く含まれていて、お湯を沸かして飲むだけで鉄分が手軽に摂取できます。鉄分不足になりがちな女性に特におすすめ。

おすすめフード

  • 緑茶
    緑茶に含まれるテアニンは自律神経を整えて冷えを改善し、免疫力を上げる効果があります。また花粉症やアレルギーを緩和する働きや、抗酸化力も備えています。家族みんなで緑茶生活を、スタートしてみては。
  • ヨーグルト
    たっぷり含まれた善玉菌が腸内環境を整えて免疫力をアップ!主成分であるタンパク質は胃腸の働きを穏やかにして糖の吸収を抑え、さらに乳酸菌にも同様の働きがあるため、うつ病や肥満を引き起こす血糖値の上昇を抑える効果もあります。※糖分が多く含まれている商品もあるのでプレーンタイプを選びましょう。
  • ナッツ
    つい甘いものに手を出してしまう人におすすめなのがナッツ類です。植物性のタンパク質やビタミン、ミネラル、さらに豊富な食物繊維で腸内環境を改善して免疫力アップ。おやつに、また小腹が空いたときにもおすすめ。
  • はちみつ
    はちみつは骨や歯、血液をつくるのに必要なミネラルの宝庫。また腸内を整えるオリゴ糖も多く含んで免疫力を上げ、疲れた体を元気にしてくれます。そして女性は特にうれしい美肌効果も。飲み物や料理に甘みをつけたい時は、砂糖ではなくはちみつを使ってみるのも◎。※はちみつにはボツリニス菌が含まれていることがあるので、1歳未満の赤ちゃんには絶対与えないようにしてください。

INTERVIEWEE

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工藤内科 院長
工藤 孝文さん

福岡県みやま市出身。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、自身のクリニックであるみやま市の工藤内科で地域医療に力を注いでいる。ラジオ・新聞連載・雑誌などメディア出演多数。著書は40冊以上に及び、Amazonベストセラーを多数上梓している。

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